オリックスに激震! 森脇監督休養…来季監督に田口氏が急浮上

確かに指導者としての経験はないが、45歳という若さが最大の武器。事実上の辞任だった。

古巣が大きくカジを切ったこの日、田口氏はテレビ解説のため、阪神-ロッテ戦が行われていた甲子園球場に足を運んだ。開幕から最下位に沈むオリックスが2日、森脇浩司監督(54)の休養を発表した。

オリックス黄金期を築いた。そして森脇監督も…。

監督交代が続く負の歴史を“プリンス”が止める!!オリックスに激震が走った。今後の戦い方次第では福良監督代行の昇格案も浮上するが、田口氏の招聘で一本化される可能性は高い。

この男から目が離せない。オリックス、激震-。

5月31日の広島戦(京セラD)に敗れて自力Vが消滅し、休養を申し入れた。日米で頂点を極めた「勝者のメンタリティー」を植え付けることができる一方で、メジャーでもマイナーからはい上がり、サブとして活躍するなど、控え選手の気持ちも分かる。

強肩好守とシュアな打撃でイチロー(現マーリンズ)、谷らと鉄壁の外野陣を形成し、1995、96年のリーグ連覇に貢献。そんな状況で浮上したのがOBの田口氏だった。

中島、ブランコに小谷野…。優勝候補の最右翼に挙げられながらも、19年ぶりのリーグ優勝どころか開幕から低迷。

いくら契約社会とはいえ、どこかでピリオドを打ちたい。そこにいるだけで、周囲が不思議と明るくなる。

そして、10年に日本復帰した際に選んだのはオリックスだった。どんなフレーズもピタリとあてはまる。

田口壮、45歳…。1992年にドラフト1位で入団。

もはや“お家芸”と言っていいシーズン途中の監督交代劇。残り試合は福良淳一ヘッドコーチ(54)が監督代行として指揮を執るが、球団は新監督人事に着手し、OBの田口壮氏(45)が浮上した。

2002年にはFA権を行使して米大リーグ・カージナルスに移籍。わずか54試合。

「大きな期待の中でスタートした今シーズン、ここまでの成績に対して、このタイミングで責任を取らせていただく決意をしました」時折、目に涙が浮かぶ。約22億円による大補強にエース金子も残留。

2日、東京都内のホテルで森脇監督は“最後の仕事”に向かった。不屈の闘志でマイナーから昇格して3球団を渡り歩き、カージナルスフィリーズでワールドチャンピオンに輝いた。

どこまで負の歴史が続くのか。残り試合は福良ヘッドが監督代行を務めるが、このままでは済まされない。

2003年の石毛宏典から始まり、テリー・コリンズ岡田彰布もシーズン途中に指揮官の座から追われた。現役時代にともにプレーした選手からの信頼も厚く、総帥の宮内義彦オーナー(79)との“距離”が近い、というのも追い風だ。

プリンス、若大将、最後の切り札に青年監督…。精悍な顔つきに甘いマスク…。