中日・岩瀬 開幕2軍 最速133キロ止まり、谷繁監督が方針示唆

キャンプ終盤のインフルエンザ感染などで調整の遅れていた中日・岩瀬がオープン戦初登板に臨み、1回を無安打無失点に抑えた。1死から四球を与えた後、三木を一ゴロ併殺打に仕留めた。

最速133キロに「最低130キロ後半は欲しい」と課題を自覚し、谷繁監督にも「もう少し登板が必要になる」と開幕2軍の方針を示唆された。本拠地ナゴヤドームでは14年8月6日の広島戦以来592日ぶりの登板。

昨季は左肘痛で公式戦登板のなかった41歳は「あらためてここで投げたいと思った」と決意を新たにした。17日にも寝違えの首痛で登板回避があり、13日の2軍教育リーグ・広島戦以来のマウンドに「ここまで実戦が遠くなるとは思わなかった。

徐々によくなっている。なんとかもう一つ上げたいなという感じです」と巻き返しを誓った。

 

【巨人】内海2軍…OP戦3戦防御率10.32、代役は今村

その結果、2軍で仕切り直すことが最善策との判断が下されたようだ。内海自身も完全復活を目指して順調にキャンプを過ごしてきたが、実戦でアピール不足に終わった。

その後も1軍に帯同し、この日も東京Dでの楽天戦前にランニングなどで汗を流したが、練習後にファームでの再調整を通達された。開幕ローテは菅野、ポレダ、田口、高木勇、桜井が確定。

巨人の内海哲也投手(33)が開幕ローテから外れ、20日から2軍に降格することが19日、決まった。16日のヤクルト戦(神宮)で4回途中8失点KO。

また、腰の張りで18日の東京Dでの全体練習を別メニューで調整していた相川亮二捕手(39)も2軍降格が決まった。結果を残せなかったことを受け、首脳陣は内海の起用法を慎重に検討。

昨年は2勝に終わったが、由伸監督が期待する選手の一人として名前を挙げるなど、首脳陣の期待は大きかった。内海は残り1枠の筆頭候補だったが、オープン戦3登板で防御率10・32。

代役には16日にリリーフで4回無失点と好投した今村を軸に、あらためて首脳陣がじっくり検討するもようだ。16日の登板後も1軍練習に帯同させて状態をじっくり見極めてきた。

 

大谷崩すなら初回 ロッテ伊東監督、自信が確信に

大観衆の中、球界屈指の好投手を打ち崩す。かつて西武でバッテリーを組んだ工藤監督率いる王者も同じスキを突いた。

追い込まれたら厳しい。スキがあるとすれば、初回と言える。

千葉移転25年目で初めて、開幕戦チケットが前売り完売した。伊東勤監督(53)は25日の開幕戦(QVCマリン)で対戦する日本ハム大谷対策として“立ち上がり”を挙げた。

2番角中が2ランを放ち、6回3得点で土を付けた。「はまったら打てない」と認める大谷打ちへ、ベストの布陣を考え抜く。

ストライク、ボールを見極めて」と、好球必打を掲げた。初回の13四死球はイニング別で最多。

幸い、打線は好調だ。この日までに、開幕戦のチケットは前売りだけで完売。

明日からの試合と、その後の練習も見て」と言った。レギュラーシーズンで大谷に唯一勝った9月2日は、初回に先頭荻野が四球。

前日もそう。伊東監督はベンチ前で報道陣と談笑していたが、特打中の荻野がポーンとフライを上げるのを逃さなかった。

指揮官の目は厳しかった。大谷対策を問われると、すかさず「立ち上がりでしょう」と断言し、具体的に続けた。

「あいつが、あんな打撃をしてたらダメだ」。要の1番打者候補は、荻野、中村といるが、伊東監督は「まだ決めていない。

昨年のデータも正解を示す。ある程度、真っすぐを打たないと。

大谷攻略のカギは初回にある。チーム打率(2割8分6厘)チーム本塁打(11本)とも12球団トップ。

被打率も2割1分1厘と他より高めだ。ソフトバンク打線が大谷から5回6安打4得点。

ロッテは18日、QVCマリンで全体練習を行った。伊東監督は「(映像は)見てないけど、打たれてたね」。

屈指の好投手をどう崩すか。1週間後に迫る開幕へ、ピリッとした空気を醸し出していた。

考えが正しいと、さらに裏付けられた。ゴロを打って俊足を生かすタイプだからだ。

好調な打線に引っ張られ、オープン戦は昨季日本一のソフトバンクと並んで12球団首位タイと勢いに乗っている。選手会長の岡田が「ファンに勝利を」と意気込む気持ちは、全員同じ。

伊東監督は触れなかったが、直接対決もそうだった。やはり、ボール球を振らないこと。

「球が速いから変化球を狙うのは勇気がいる。初回は、先頭福田が初球にソロを放ち計3点を奪った。

 

「カズさんのように、被災地の子に夢を」 香川真司さん

――スポーツが人々に与える力について、どのように考えていますか。2011年の震災直後と比較したら、道路や町が奇麗になっているとは感じます。

――東北は、香川選手にとってどのような土地ですか。東北の子どもたちとは、どのような思いで交流していますか。

――東日本大震災から5年近くたって、復興が進んだと感じることはありますか。サッカーを通じて子どもたちの笑顔をつくるプロジェクト「スマイルフィールド」の活動で、定期的にサッカー教室をさせてもらっていますが、毎回、子どもたちからパワーをもらっています。

僕が小学校の頃カズさんにしてもらったように、今は僕がたくさんの子供たちに夢や希望を与えていきたいです。21年前に神戸の自宅で阪神・淡路大震災に遭い、中学・高校時代を仙台で過ごした香川選手に、震災から5年で感じること、スポーツの力についてメールで聞きました。

東日本大震災5年にあわせた朝日新聞デジタルのインスタグラム企画「#震災わたしはいま」に、サッカー・ドイツ1部リーグのドルトムントで活躍する香川真司選手(26)が、写真とメッセージを投稿してくれました。僕が“プロサッカー選手になる”という夢をかなえるために、たくさんのことを学んだ場所です。

――投稿された写真では、子どもたちと香川選手の楽しそうな表情が印象的です。5歳の時に、神戸市垂水区の自宅で阪神・淡路大震災に遭う。

中学・高校時代はサッカークラブ「FCみやぎバルセロナ」に所属し、仙台市で過ごす。2006年に高校2年でセレッソ大阪に入団。

2010年にドイツ1部リーグのドルトムントに入団し、イングランド1部マンチェスター・ユナイテッドを経て2014年9月からドルトムントに復帰。スポーツはたくさんの人に夢や明るい希望を与えることのできる素晴らしいものだと思っています。

僕は学生時代、東北にお世話になっているので、これからも継続的に東北のため、子どもたちのための活動をしていきたいと思っています。小学校を卒業して神戸市から仙台市に引っ越しして、もちろん友達もいないところからのスタートでしたが、東北の皆さんはとても温かく僕を受け入れてサポートしてくれました。

また、支援が必要だと感じることはありますか。スポーツを通じて出来る事を継続していきたいかがわ・しんじサッカー日本代表。

5歳の時に神戸市垂水区阪神・淡路大震災に遭い、自宅の電気や水道などが止まって大変だった思い出があります。サッカーをしたことがない子もいる中で、初めは消極的になってしまう子も最後には笑顔で楽しんで運動している姿を見ると、改めてサッカーやスポーツの力を感じることができます。

夢に向かって全力で頑張れた中学・高校生活だったので、東北に行っていなければ今の僕はないかもしれません。1989年3月、神戸市生まれ。

「#震災わたしはいま」への香川選手のメッセージ僕の故郷でもある東北。東日本大震災以降は、岩手県宮城県福島県の小学校を対象にサッカーを通じて子どもたちの笑顔をつくるプロジェクト「JFA・キリンスマイルフィールド」に参加している。

本当にカッコ良くて、僕も絶対プロサッカー選手になるぞと改めて決意した記憶があります。ただ、毎年東北には行かせてもらっていますが、まだまだ建物ができていない場所もたくさんあるので、継続的な支援が必要だと思っています。

そんな時に僕の小学校に三浦知良選手(J2横浜FC、元日本代表)が来てくれて、僕はその時のカズさんの強烈なインパクトを今でも覚えています。2008年に日本代表に初選出。

本当に東北の皆さんには感謝しています。

なでしこ佐々木監督退任へ 中国に敗れリオ五輪出場絶望的に

U―20日本代表の高倉麻子監督(47)が次期監督の有力候補となる。得点力不足も浮き彫りとなった。

深い課題になっているし、今後のなでしこを見たときに大きなポイントになる」と佐々木監督。澤さん不在の新生なでしこジャパンが、再び勝負弱さを露呈した。

07年の就任から10年目を迎え、進まない世代交代や戦術のマンネリ化はこれまでも問題視されていた。宮間が泣いた。

2位の中国とは残り2試合で勝ち点6差に開いた。当然と思われていた4大会連続の五輪出場が、絶望的な状況となった。

プレーでかなわないと思う相手は、この3試合ではないけど…。後半20分にFW横山久美(22=長野)のゴールで1点を返すのが精いっぱいだった。

なでしこジャパンの4大会連続の五輪出場が絶望的となった。事実上の終戦という現実に直面し、冷静さを取り戻した宮間は言葉を絞り出した。

第3戦で中国と対戦し、1―2で敗れた。後半13分にはMF古雅沙にミドル弾を決められた。

この一戦も、横山が相手のミスから1点を奪うのが精いっぱいだった。近賀や横山も涙が止まらなくなった。

複数の得点を挙げられない現状がある。3試合を終えて1分け2敗の勝ち点1。

ホーム開催の最終予選で2敗目。澤さんがいなくなった中で、(前から)いる選手が多いのに結果が出ない。

今予選限りでの佐々木則夫監督(57)の退任は確実。それでも11年W杯ドイツ大会で優勝した後はロンドン五輪で準優勝、昨年のカナダW杯で準優勝。

結果の裏に隠れていた課題が一気に出た。前半14分に最終ラインの連係ミスから先制を許すと、後半13分にはミドルシュートで失点。

GK福元のファンブルから同点弾を決められた2日の韓国戦に続いての“自滅”。サッカーは難しい」またしてもミスから失点した。

3試合で奪った得点はわずか「3」。「長くこのチームでやってきて、結果が出ない。

数字上の可能性は残すが、五輪切符を得る2位以内は極めて厳しい状況となった。0―0の前半14分、MF川村のバックパスが中途半端になり、GK福元とDF田中が譲り合ったところを相手MF張叡に奪われ先制点を許した。

ハリル監督、興味あります 代表候補合宿リストから漏れましたが…隠し玉4人

海外のフットボールも経験済み。予選は素晴らしかった。

ハリル監督は「東京の左サイドの19歳も興味深い」と若さにも期待した。指揮官は「もうすぐ30歳だが面白い存在。

「名前で選手は選ばない」。「今回GK4人を呼んだが、忘れてほしくないのは櫛引だ。

彼に関するリポートも手に入れた」と既に特徴などはチェック済みだ。そしてU―23代表の守護神で五輪アジア最終予選で好セーブを連発したのが櫛引。

DF槙野智章(28)ら常連組のほか、U―23代表からMF遠藤航(23)=ともに浦和=ら3人。海外組のため国内組合宿には呼べないが評価は高い。

運動量もある。日本サッカー協会は3日、7~9日に関東近郊で行う国内組の代表候補合宿メンバー26人を発表した。

守備ではボールを奪え、組み立てもできる。小川は1日のACL、ビンズオン(ベトナム)戦で公式戦デビューしたばかり。

バヒド・ハリルホジッチ監督(63)は、今回の招集は見送ったが“期待枠”としてMF高萩洋次郎(29)=FCソウル=、DF小川諒也(19)=F東京=、井手口陽介(19)=G大阪=、GK櫛引政敏(23)=鹿島=の名前を挙げ、今後の代表選出の可能性を示唆した。右CKから、オウンゴールとダメ押し弾を生む“2アシスト”で3―1の勝利に貢献。

日本サッカー強化のため、自らの目で確かめた“ハリルチルドレン”をA代表へと引き上げていく。「五輪代表の中盤、井手口はかなり興味深い」と指揮官は潜在能力の高さにも注目している。

国際Aマッチ2試合の出場経験もある。名前を挙げられた4人のモチベーションは高くなり、現代表選手には危機感が生まれるなど相乗効果も期待できる。

井手口はボール奪取に秀で、U―23代表としてリオ五輪切符に貢献した。代表スタッフがずらりと並んで行われた代表候補合宿のメンバー発表。

指揮官の口からは、今回のリストからは漏れたが、代表入りする可能性がある“隠し玉”候補4人の名前が飛び出した。ハリル監督の頭の中には、意外な選手たちの名前が入っていた。

高萩は14年の広島退団後、オーストラリアのWシドニーを経て、韓国のFCソウルに所属。ずっと追跡していて、必要なら呼ぶ」。

 

日本ハム・斎藤また炎上 2回5安打4失点で開幕ローテ遠のく

フォーム矯正の効果はなく、この回は4安打に加えて味方にも足を引っ張られて一挙4失点。ギャレット、村田の連打などで一死一、三塁。

また試合前、黒木投手コーチが「今日ひとつ注文をつけるとしたら結果を出すこと」と明言していたように、明確な結果を求めてのマウンドでもあった。亀井の二ゴロを田中賢が失策し気落ちすると、岡本に左線へ適時二塁打を許す。

吉井投手コーチの指導の下、キャンプ最終クールを全て新たなフォーム固めに費やした上での15日ぶりマウンド。2回5安打4失点(自責点1)とまたも打ち込まれた。

いきなり先頭の岡本に左前打を許すなど二死一、二塁とするが、ここは3番・坂本をフォークで空振り三振に仕留めてピンチを脱出。続く小林の痛烈な三ゴロを今度はレアードが失策。

沖縄・名護に移ってからは実戦登板を見送りフォーム矯正に着手した。しかし、続く5回にやはり失点した。

日本ハム斎藤佑樹投手(27)が1日、巨人とのオープン戦(札幌ドーム)に4回から2番手で登板。打たれた部分もあったんで反省しないといけない。

アリゾナでの実戦2試合では計5回で11安打7失点と散々のデキ。(打たれたのは)配球と投げミスの問題だったんで、もっと真っすぐでいってもよかった。

さらに早実早大の直系の後輩・重信に9球粘られた末、真ん中に入ったフォークを右前へ運ばれる。斎藤の話「見た通りです。

アウトコースの真っすぐに感触の良かったボールが何球かあったので、次はそれを主体に(投球を)考えていきたい」開幕ローテーション争いから後退したと言わざるを得ない、3度目の炎上劇だった。