大丈夫?新HCジョセフ氏8月まで来ない 6月代表戦間に合わず

日本は6月に昨年のW杯で唯一黒星を喫したスコットランドを国内に迎えるが、新体制の船出となるべき2試合に、新指揮官を欠いて臨まざるを得ない。日本ラグビー協会は21日、日本代表の新ヘッドコーチ(HC)にスーパーラグビー(SR)のハイランダーズ(ニュージーランド)で監督を務めるジェイミー・ジョセフ氏(46)が就任すると発表した。

現在の国内ラグビー事情や選手の情報などは、当時のジョーンズ氏には及ばない。任期は19年W杯日本大会まで。

日本時間早朝、ジョセフ氏はニュージーランド国内で会見に臨み、今季限りでハイランダーズ監督を退くと明言した。一方で就任時期は今季のSR終了後となり、来日は8月以降になる見込み。

6月に日本国内で行われるスコットランド戦2試合も指揮を執れず、19年に向けていきなりビハインドを負うことになる。「早期の就任に越したことはない」としながらも、空白期間の人事を急いでいることを認めた。

8強入りが必達目標の19年に向け、いち早い強化開始が待たれる中で、半年遅れの体制スタートは致命的な出遅れになりかねない。ジョセフ氏は日本協会を通じて「W杯19年大会に向け日本のラグビー前進させていくことは真の挑戦であり、名誉なことであると考えています。

この任務に胸を高鳴らせ、就任を楽しみにしています」とコメントした。この日夜の日本協会理事会後、会見した坂本典幸専務理事もジョセフ氏のスコットランド戦での指揮を「ありません」と完全否定。

19年9月20日の開幕に向けて、時計の針は動いている。10、11年はGM兼監督を務めており、国内の選手情報を熟知していた。

それを受けて日本協会は新HCへの就任を発表。年が明けるまでもつれたエディー・ジョーンズ前HCの後任人事が、ようやく決着を見た。

先のW杯でホストユニオン初の1次リーグ敗退を喫したイングランドは、ジョーンズ新HCを中心に2月の欧州6カ国対抗へ向けて着々と準備を整えている。半年遅れの日本は、果たして結果を残せるのか。

12年に就任したジョーンズ前HCは、09年にサントリーGMに就任。一方でジョセフ氏は95~00年に日本でプレーしていたとはいえ、既に16年が経過。

ただ、就任はあくまでSRシーズンの終了後となる。