巨人・由伸監督“放任”貫く 個性を尊重

プロの指導者の理論がすべての選手に当てはまるとは限らない。4位の宇佐見(城西国際大)は、先輩である阿部を参考にした打撃フォームで力強いスイングを繰り返した。

新人であっても、選手の考えや個性を尊重しようという訳だ。当然、この日も選手を見守るだけに終始した。

巨人・高橋由伸監督(40)が8日、川崎市ジャイアンツ球場で行われた新人の合同自主トレ初日を視察に訪れ、育成方法について“放任”を貫く方針を打ち出した。はつらつと動く新人の姿に、由伸監督の表情が自然とほころんだ。

自主トレ期間中に、監督やコーチが選手を指導することはできない。昨年12月には楽天星野仙一副会長から「個性を尊重して選手の話を聞いてとかってやると失敗します」と、警鐘を鳴らされたが、“由伸流”を貫き、常勝チームを築き上げていく。

「まず、やってきたことをやらせてみましょう、という話を(コーチ陣に)しました。あれやこれや、と言うんじゃなくてね」。

楽しみですね」と満足げだ。指揮官は早速、各担当のコーチ陣と“青空ミーティング”を敢行した。

それでも、指揮官は「若々しく元気いっぱいに動けていた。ドラフト1位の桜井(立命大)はバランスの取れたフォームから伸びのある球を披露。