金田正一氏 侍ジャパンの解散を提案、今の時期は体を休めるべき

そんなところで頑張るなら、ペナントレース中に頑張ってソフトバンクを倒したらどうだ。本来、日本シリーズが終わったこの季節は、選手は体を休める時期なんです。

今回は400勝投手・金田正一氏が、日本プロ野球の在り方に物申す。樹木は春に花が咲き、夏の日差しで新緑となる。

そもそもそんな野球の何が面白いんだ。＊＊＊先日テレビを見ていて絶句したよ。

メジャーが参加しない国際大会に日本が一線級のプロを出す必要はない。日本には四季がある。

スーパーマンか何かかね。このワシでもそうしないと次のシーズンに野球ができなかった。

春は体をいじめてもいいが、秋には散歩やゴルフで体を動かしながら、温泉やマッサージで体を癒したものだ。選手の本業は春からのペナントレースで死力を尽くすこと。

今すぐ解散してしまいなさい。そんな代表チームなど常設する必要はありません。

往年のレジェンド選手たちが球界の問題をズバリと突く短期連載。万が一、選手生命を左右するようなケガをしたら誰が責任を取るんだ。

それが今の選手は秋になってもまだプレーするという。同じ気温20度でも春と秋とではかく汗の質が違う。

この意味をよく考えなさい。もう11月だというのに選手たちは日本代表・侍ジャパンで「プレミア12」とかいう国際大会に出るという。

そこで良い成績を残し、カネを稼ぐのがビジネスなんだ。生き物は休むべきときに休まないと、必ず体にしわ寄せがくるんだ。

野球の国際試合は、五輪で復活させるだけで十分なんです。こんなものはワシにいわせれば害悪でしかありません。

それもメジャーの主力が出てきて初めて成立する。単に主催者がカネ儲けしたいだけという狙いが透けて見えるから気に入らない。

大谷翔平（日本ハム）が「すごくワクワクしている。選手も選手だ。

だから秋季キャンプなどは、ワシの野球哲学からすれば邪道だった。ワシも疲れ切った体を回復させるのに大変気を遣ったよ。

ホイホイ尻尾を振って招集に応じるのはおかしい。体を休めることも仕事なんです。

優勝できるように頑張りたい」なんて意気込みを見せていてガッカリしたよ。秋には紅葉して、冬はじっと寒さに耐えて次なる春に備える。

今の球界は何か勘違いをしているんじゃないのか。それに選手は球団の大事な「商品」なんです。

それ以外は不要だ。シーズンで使った体を元に戻すには3か月はかかる。

そのために秋から冬にかけてしっかり休み、力を蓄えて、春・夏に爆発させる必要があるんです。