W杯招致「日本が南米連盟に謝礼金」 スペイン紙報道

FIFA幹部らによる巨額汚職事件で米司法省に起訴され、今月初め、パラグアイ当局が逮捕した。2002年W杯招致は日本と韓国の一騎打ちとなり、日本はブラジル出身のアベランジェFIFA会長の支持を受けて、招致レースをリードした。

資金のやり取りを裏付ける書類もあり、書類にはレオス氏とその妻の署名があるとしている。私が関与しなかったものもある」と話しているという。

残りの20万ドルは同連盟の事務局長、10万ドルがFIFAとの仲介者に渡ったという。だが120万ドルは、ニコラス・レオス南米連盟会長(当時)の個人口座に移された。

米当局は引き渡しを求めている。しかし欧州連盟に所属する理事らの支持を取りつけた韓国に巻き返され、1996年5月、W杯では前例のない2カ国共催で決着した。

証言によると、00年に長沼氏から、招致を支持した南米10カ国で分けるためとして同連盟宛てに150万ドルが送金されたという。日本と南米連盟の友好関係はその後も続き、日本代表は99年にパラグアイで開かれた南米選手権に招待出場した。

FIFA理事も長年務めた。南米連盟で15年間働いた元職員が同紙に匿名で証言したとされる。

レオス氏は1986年から27年間にわたり、南米連盟会長を務め、南米サッカー界を支配してきた。元職員は、レオス氏が東京やニューヨークなど世界中から資金を集めていたと証言。

元職員は「これはほんの一部に過ぎない。国際サッカー連盟(FIFA)の幹部らによる汚職事件に絡み、2002年のサッカーワールドカップ(W杯)日韓大会の招致決定後の00年、日本サッカー協会名誉会長(当時)の故長沼健氏が、謝礼として南米サッカー連盟に150万ドル(約1億8500万円)を送っていたと、スペインのスポーツ紙アス(電子版)が19日付で報じた。

資金はレオス氏が自分の裁量で振り分け、巨額が連盟の口座から個人口座に流れていたとしている。