早実に怪童!1年生3日目の清宮がパパの前でV打

あれから9年がたち「WASEDA」のユニホームを着て、この日グラウンドに立った。推定150メートル弾も何度も見た。

入学後3日にして「3番一塁」で先発出場し4打数1安打。斎藤佑樹日本ハム)がエースの早実と、田中将大ヤンキース)を擁した駒大苫小牧の決勝再試合をアルプススタンドで見た。

4番の加藤雅樹捕手(3年)を見に来た4球団のスカウトたちも思わず目を奪われた。「何としても1本出したかった」と、初球を流し打ちした。

鳴り物入りで入学したスラッガーが、うわさにたがわぬ勝負強さを見せた。スライダーに体が反応しただけと言わんばかりの、大物ぶりだ。

記念すべき高校初安打だったが、本人は「打った球は…多分、曲がったやつですね」とニヤリ。2点を追う6回。

楽天は早くもビデオを回しチェック態勢。両親の見守る前で勝ち越しの左前適時打を放った。

試合は、早実駒大高に勝利し16強を決めた。早実の「和製ベーブ・ルース」が、ベールを脱いだ。

「和製ベーブ」と騒がれた清宮幸太郎が、もう、公式戦デビューを果たした。06年夏の甲子園

調布シニアの安羅岡一樹監督(52)は「打つと硬式球が変形していたことがある」と証言。でも、今日みたいなのじゃ、まだまだですけど」。

早実初等部1年だった清宮は「ラグビーも大好きでしたが、野球の方が勝負できると思いました。入学式からわずか3日で「3番一塁」で先発出場した。

テレビカメラ3台、約30人の報道陣が押し寄せたが、幼いころから注目を浴びたスラッガーは冷静だった。球界を背負うであろう逸材の誕生は、早実のOB「佑ちゃん」がきっかけだった。

ラグビートップリーグヤマハ発動機清宮克幸監督(47)の長男・幸太郎内野手(1年)がデビュー戦で決勝打を放った。米メディアは同じ左のスラッガーにちなみ「和製ベーブ・ルース」と報道した。

リトルリーグ時代に通算132本塁打を放ち、12年の同世界選手権では「エースで4番」として世界一に貢献。「背番号19」に似つかわしくない184センチ、97キロの大型内野手が、ネクストバッターズサークルで金属バットを振るたび、スタンドがざわめいた。

「ヘッドスピードが速い」と超高校級スラッガーの誕生を予言する。12年リトルリーグの世界選手権で活躍。

(プレー)人口も多くて切磋琢磨(せっさたくま)できる」と同4年までラグビーを続け、その後は野球一本に絞った。【楽天長島スカウト部長は「すごい体の子がいるなと思いました。

数々の逸話を残し早実入りした。同点に追い付きなおも1死満塁の絶好機。

リトルリーグで世界一に輝いた勝負強さを早速見せつけた。伝説が始まる前に、ちょっとだけ15歳の素顔を見せた。

「日本一のスラッガーになりたいです。3年間でどれぐらいのスケールになるのか楽しみです」と舌を巻いた。