長谷部「若手の突き上げ足りない」アジアで勝てない現状に危機感

難しいですね、なかなか…」と頭をかいたが、「壮大なテーマ」と位置づける育成年代からの改革に対し、真剣に議論を重ねることは無駄にはならないはずだ。代表メンバー内でも危機意識が強いとし「僕たちは育成にも非常に興味を持っている」と明かした。

自分に対して伸びしろも感じる」アジア杯では先発を固定したアギーレ監督は、3月の親善試合2試合(27日・チュニジア戦=大分ス、31日・ウズベキスタン戦=東京ス)で「若手を呼んでリフレッシュしたい」と明言。長谷部は育成年代も含め、アジアで勝てない現状に危機感を募らせた。

若手の伸び悩みはA代表に限らない。アギーレ・ジャパンの主力2人が27日、若手の台頭を呼びかけた。

日本サッカー界の現状を憂う長谷部の口調は切迫していた。日本の未来を考えた時に、出てこなければいけない」と訴えた。

フランクフルトでは、全試合先発と守備的な役割が求められる中でも決定力の向上を課題とした。結果だけでなく、期待を抱かせる若手の台頭もなかった事実は将来に暗い影を落とした。

長谷部にしても、妙案があるわけではない。「W杯で失望させて、今回のアジア杯でもまた失望させてしまった。

連覇はおろか、8強に終わったアジア杯。静岡・藤枝東高校時代を振り返り「僕らの時は厳しく育てられ、精神的にも磨かれた部分がある。

その先に希望があると信じている若手の突き上げがかなった時、それをはね返すだけの自分を磨く。U―19代表が昨年のアジア選手権で準々決勝で敗退し、U―20W杯出場権を逃すなど各年代で“アジアの壁”にぶち当たっている。

日本代表の主将は責任を受け止めた上で「若い選手の突き上げがまだまだ足りない。「試行錯誤して日本人のやり方を考えなければいけないけど、時間がかかってしまう。

今はノビノビやらせる部分が大きい」と分析。長友はFW武藤嘉紀(22)=F東京=、MF柴崎岳(22)=鹿島=に期待をかけた。

アジア杯8強で敗退した日本代表のMF長谷部誠主将(31)=フランクフルト=が羽田空港からドイツへ、DF長友佑都(28)=インテル=は成田空港からイタリアへ出国。サッカーで取り返すしかない。

ただ、まずは「個々がそれぞれ成長しないといけない」。