A・マリーがラオニッチ撃破 錦織の準決勝進出の条件は…

最終戦の大舞台でも、かつて憧れた存在を超えたかったが、フェ
デラーのインドアでの勝率は8割を超える。第1サーブにも威力
がなく、楽に奪えたポイントはほとんどなかった。死闘を繰り返
してきた宿敵との決戦に命運を懸ける。得意のリターンが機能せ
ず、ストローク戦でも攻めは単発。米マイアミでの大会で、マネ
ジメント会社が同じだった縁から当時世界1位のフェデラーの練
習相手に指名された。「ロジャー(フェデラー)は100%では
なかったと思うけど大事なポイントでチャンスを与えてくれなか
った。錦織にとって準決勝進出の懸かる第3戦は、今季5度目の
対戦となるラオニッチだ。初戦に続いてサーブが決まらず、ダブ
ルフォールトは5本を数えた。

「彼を倒すことがテニス人生の一つの目標だった」と言うほど達
成感は強かった。ネットプレーも交えて自由自在に攻めるフェデ
ラーを最後まで止められなかった。ダブルフォールトを連発する
など初戦に続いてサーブが低調。この日のフェデラーは余力たっ
ぷりの表情で今季70勝に到達した。1次リーグ第2戦で世界ラ
ンキング5位の錦織圭(24=日清食品)は、同2位のロジャー
フェデラー(33=スイス)に3―6、2―6のストレートで
敗れた。常に見上げてきた存在を昨年5月の大会で初めて撃破。
2週前の大会では何も巻いていなかった右手首の変調。各組上位
2人が進める準決勝の座を争い、13日の第3戦ではミロシュ・
ラオニッチ(23=カナダ)と激突する。高い技術と正確なスト
ロークは、風や天候に左右されないインドアで100%発揮される。
ストロークにもミスが目立った