【巨人】岡本と阿部の2軍降格…由伸監督が苦渋の決断を下した理由

状態が上向けば、開幕後に早期に昇格させることもできるが、長いスパンで考えれば、2人ともしっかりと本来の姿に戻ってもらうのが先決だ。阿部は「ご迷惑をおかけして申し訳ない」と頭を下げた。

巨人・高橋由伸監督(40)が21日、阿部慎之助捕手(37)と岡本和真内野手(19)の2軍降格の決断を下した。ファームで、もう一度いいものを取り戻すようにやってほしい」「一新」したチームにあり、若手の象徴的存在。

それがダメなところ。今月1日の札幌遠征から本隊を離れて調整し、14日に合流したばかり。

球団発表はコンディション不良だが、キャンプ中から右肩に不安を抱え、下半身の張りも重なり、満身創痍(そうい)の状態だった。近未来の4番候補として期待は高く、村田の後継者として育成してきた。

試合終了から約1時間後の発表だった。村田ヘッドは「守備の不安がありながらバッティングで打ってくれれば、という中で打てなかった。

「この2か月、守備は上達した。スタメンに並ぶはずだった2人が不在となる25日の開幕戦。

ただ、彼の一番の特長であるバッティングについて本来のいいものが出せていない。開幕スタメンをほぼ手中にしながら徐々に精彩を欠いていく姿に、自分を見つめ直す時間を与えた。

19日から2試合連続で先発マスクをかぶり、開幕への最終テストを行ったが、万全には至らなかった。力不足なだけ」。

開幕を4日後に控え、注目を集めた村田との競争は、意外な形で終止符が打たれた。20日の西武戦(同)でも3打数無安打に終わり、この日は初めて出番なし。

由伸監督は「開幕には間に合わなかったということ」と、オーダーの再考に入った。自信をなくしているのかな」と首をかしげた。

完封勝利で飾った西武との最後のオープン戦後に堤GMと会談し、矢貫、公文も含めた4人の降格が決まった。岡本は打撃不振で再調整となった。

「勝つためにやる」と言い続けてきた由伸監督が、心を鬼にして船出する。阿部はコンディション不良と発表されたが、右肩の不安と下半身の張りによるものとみられる。

岡本は「打ってすぐに呼ばれるようにやってきたい。ヤクルトとの開幕戦(25日・東京D)を目の前にし、勝つためだけに厳しい選択をした。

由伸監督は堤GMと開幕戦に向けた戦力面の話し合いを行い、苦渋の決断を下した。特に19日の楽天戦(東京D)では則本から2三振を喫するなど、3打席連続三振。

結果が出ない。2月のキャンプから三塁のレギュラーを争ってきた岡本の2軍再調整。

このタイミングでの2軍降格は、開幕1軍から外れることを意味する。オープン戦18試合にスタメン起用。

だが、61打数10安打の打率1割6分4厘と1軍の主力投手を前に結果を残すことはできなかった。オープン戦は9勝9敗1分けの五分に終わった。

この日欠場した阿部も再離脱する。