アジア王者に導いた2ゴール! 絶体絶命の状況で覚醒した”ジョーカー”浅野の真骨頂

50メートルを5秒台で駆け抜ける圧倒的なスピードが、アジアの頂点を決める舞台で輝いた。昨季のJ1で示した神通力両手でジャガーをかたどる独特のパフォーマンスを披露しながら、ベンチで待つ仲間の下へと走り、歓喜を爆発させた。

最後はGKとの1対1を冷静に制し、決勝点を決めた。この1点が、個人技に優れる韓国に劣勢を強いられていたチームを見事に蘇生させ、1分後には浅野のゴールをお膳立てした矢島が同点弾を叩き込んだ。

そんなジョーカーとしての”神通力”が、宿敵との頂上決戦でも発揮され、手倉森ジャパンをアジア王者へと導いた。最後は相手GKと入れ替わるような格好で、今大会初ゴールをマーク。

あれをやると気持ちが落ち着くので、しっかり自分はできると信じて試合に入りました。「やっと点が取れました。

準決勝まで無得点と苦しんだ切り札が、韓国との決勝で輝きを放つ手倉森ジャパンが誇る切り札”ジャガー”が、宿敵韓国を沈めた。そして、昨季のJ1王者広島でも猛威を振るったジョーカーの真骨頂と言えるシーンが、後半36分に訪れる。

家族も待たせていたので、いい報告ができます」昨季のJ1では途中出場から最多8ゴールを奪い、広島も浅野が得点を決めればリーグ戦で7戦全勝。中島がこのボールをワンタッチで縦に入れると、浅野は相手DFを巧みにブロックしながら足下に収めて鋭く反転。

こういう大舞台でゴールが取れて、チームの勝利に貢献できて良かったです」試合後に浅野は汗を輝かせながらこう語った。同22分に反撃の狼煙となる一撃を決めると、2-2で迎えた同36分に決勝点を叩き込む2ゴールの活躍を見せ、世紀の大逆転勝利の立役者となった。

U-23日本代表FW浅野琢磨が、AFCU-23選手権決勝の日韓戦で、後半15分から途中出場。「日本の皆さんを待たせていたので、この舞台でジャガーポーズができて良かったです。

自陣からのカウンターが、敵陣で一度韓国DFによって跳ね返されるが、浮いたクリアボールの落下地点にMF中島翔哉FC東京)が走り込んだ瞬間、半身になって前線で待ち構えていた浅野が予備動作をスタートさせる。慎也くんが自分を見てくれていると信じていたし、今までゴールを取れずにチームを苦しめてしまった。

0-2で迎えた後半22分、MF矢島慎也(岡山)のスルーパスに快足を飛ばした。