他球団ならば…出場機会に恵まれない巨人の生え抜きは?

昨季もFAで相川亮二金城龍彦、助っ人ではマイコラス、ポレダなどを獲得するなど、毎年のように戦力を補強している。06年育成ドラフトで入団した苦労人は、07年の春季キャンプで支配下登録された。

10年は94試合に出場したが、11年の出場試合数は、わずかに20。盗塁王のタイトルを獲得した。

ただ、彼らが入団してから指揮を執っていた原辰徳監督が退任。しかし、同年のドラフトで長野久義が加入するなど、毎年のように外野手のライバルが増えていく。

内野手では藤村大介寺内崇幸も年々チャンスが減っている。同年にセカンドのレギュラーに定着し、28盗塁を記録。

松本哲也が、それに当てはまる。打撃で結果を残せなかった松本は12年以降、代走や守備固めがメインとなり、スタメンで出場するチャンスがほとんどない状態だ。

09年には規定打席に届かなかったが、129試合に出場して、打率.293、0本塁打15打点、16盗塁を記録し、新人王を受賞。12年にレギュラーを奪われると、14年に片岡治大、井端弘和などが加入し、出場機会が激減。

入団してから数年は二軍で腕を磨き、4年目の11年に一軍デビュー。春季キャンプでアピールしていけば、出場機会を増やすチャンスはありそうだ。

15年は一軍で1試合も出場することができなかった。守備でもゴールデングラブ賞を受賞するなど、将来は巨人の外野手の一角として活躍していくかと思われた。

今季から現役時代一緒にプレーしていた高橋由伸が監督を務める。ベテランの井端が昨季限りで引退しライバルが減ったように見えるが、ロッテでセカンドのレギュラーを務めていたクルーズが加入。

さらに13年まで巨人でプレーしていた脇谷がFAで戻ってくるなど、昨季以上に立場が厳しくなることが予想される。チーム力が上がるメリットはあるが、出場機会に恵まれず、レギュラーに定着できない生え抜き選手が多い。

寺内は、13年のクライマックス・シリーズで広島の前田健太から決勝3ランを放つなど、存在感を見せていたが、同年のオフに片岡と井端が加入したこともあり、藤村同様に出場機会が減少した。藤村は07年高校生ドラフト1位で巨人に入団。

打率は.053と低迷した。巨人は今オフ、FAで西武から脇谷亮太、ロッテからクルーズ、昨季までヤンキースでプレーしていたギャレット・ジョーンズを獲得した。